タイトル | : Re^2: トルコの舞踊団AFV来日情報 |
記事No | : 97 |
投稿日 | : 2003/10/24(Fri) 07:25 |
投稿者 | : Denc' |
さらにさらに案内が届きました。主催者側から送られた演目の解説です。 実はYossieによるもののようです。手広く活躍されていますね。 -- 私がトルコに行った頃(1987)はこのようなレパートリを踊るグループは知りませんでしたが、おそらくいろいろ変わってきているのですね。TOKATやSEMAH、BURDUR、URFAなどを別の地方のグループが取り上げるというのは最近多いのでしょうか?? ------ トルコの民族舞踊は、地方によってスタイルが異なり、種類が大変豊富である。今回の公演では、トルコの代表的な民族舞踊と、珍しい宗教舞踊をご紹介する。
◆AYDIN アイドン アイドンは、エーゲ海沿いの一地方である。エーゲ地方で踊られるダンスは、手をつながない「ゼイベク」タイプである。ゼイベクの由来を説明すると、昔、この地方の山地に住む武装集団をゼイベクと呼んだ。ゼイベクは、当時の権力に従うこともあったが、刃向かって戦うこともあった。ゼイベクは、鋭い目付きの、鷲のような荒々しい男達である。夜な夜な、火を囲み、サズ(弦楽器の一つ)の伴奏で踊る。偉そうに胸を張り、蛮声をあげて、膝を地面に打ち付ける動作は、英雄のシンボルなのである。ゼイベクダンスは、男女別だが、今日の舞台では、男女一緒に踊られることもある。
◆URFA-KIZ ウルファ−クズ 東南アナトリアのウルファ地方では、「ハライ」タイプのダンスが踊られる。ハライには、ドラムとズルナ(木管楽器の一つ)が欠かせない。 ハライは、腕を組んだ踊り手による規律正しいラインダンスである。肩の振動は大変特徴的。ここでは、農業や牧畜に従事する、勤勉なトルコ女性の生活が表現される。家畜の乳絞り、畑仕事、家事などの動作をダンスの中で見ることができる。
◆BURDUR ブルドル 地中海に面するブルドル地方のトルクメン系サルケチリ部族のダンス。テケ」と呼ばれるダンスは、力強く、動きが激しい。テケとは、雄山羊の事である。 トルクメン系遊牧民のダンスや民謡には、山羊や羊に関する単語が頻繁に登場する。標高の高い荒れ地では石が多いので、遊牧民は、石を蹴散らし、穴を飛び越え歩を進める。この様子が、ダンスにも取り込まれてい。 「ゼイベク」と同様に、手をつながずにフリースタイルで踊られるが、テンポが早くリズムなどにも相違点がある。リズムは9拍子で2種類あり、12−345−67−89と12−34−56−789がある。
◆TOKAT トカット トカットは、「ハライ」タイプの 民族舞踊である。普通、ダンスは3つのパートに分かれ、ゆっくりしたテンポから、速いテンポに移行する。ダンスは男女別、又は一緒に踊られる。一点一点が手作りの衣装は、豪華絢爛、目を奪われる美しさ。男性が女性を肩に立たせる場面など、迫力ある見せ場もあり、大変魅惑的なダンスである。
◆TRABZONトラブソン トラブゾンは、東黒海の一地方である。この付近では、「ホロン」タイプのダンスが踊られる。とうもろこしが収穫後、穂先をそろえて干されている状態を「ホロミ」と言うが、この様子を遠くから見ると、手をつないでいる人々のように見えることから、手をつないで踊る踊りに「ホロン」という名がついた。民族舞踊には、そこに生きる人々の生活が映される。トラブソンの山地は海岸線に沿って迫り、海は荒波を寄せ、網にかかったイワシはきらりと跳ね上がる・・踊りは男女とも大変に激しく、地面を踏みしめるステップは力強い。
◆SEMAHセマー イスラムの少数派であるアレヴィー派の儀式で踊られる宗教舞踊。遅いテンポから速いテンポに移行しながら旋回を続け、歓喜の境地に到達する様子を表現する。2つの主な動作があるが、1つ目は鳥が羽ばたくような腕の動き、2つ目は足のステップである。ダンスは、この2つの動作を基に、リズムにあわせて、形成されている。3つのパートに分かれたセマーでは、第1パートはセマーの始まりであり、重々しくゆったりと踊る。足は地につけたまま、手と腕の動作のみ行われる。第2パートは、前進のパートであり、歩く速度で旋回が続けられる。第3パートでは、アップテンポの旋回でクライマックスを迎える。
◆AZERI-KIZ-SOLO(TEREKEME) アゼリ−クズ − ソロ(テレケメ) アゼルバイジャンに近い地方では、アゼルバイジャン人も多く住んでいた。このダンスでは、女性の踊り手がソロで踊り、女性の極まりの美しさを優雅に表現する。
◆ASUK MASUK ア−シュク・マ−シュク ボディアートの踊り手2人(ア−シュクとマ−シュク)による、コミックダンス。音楽にあわせて、2人が掛け合いをするのが楽しい。熟練の踊り手が体力と技を競う、高度なダンスでもある。地中海沿岸のシリフケ地方の踊り。
※プログラムの内容は、変更になることがあります。 (協力 民族舞踊研究家 村上佳也氏) 追記・・メンバーの人数が減ったので、やぐらを組むトカットのリフト、できないかもしれません。男性の背の差が大きくて、とてもやりにくく、危ないと言ってます。
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